フリーランスのための失敗しない確定申告まとめ|ペナルティを回避せよ

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会社員であれば、12月の年末調整で自動的に税金の調整が行われていますが、フリーランスになると自分自身で確定申告に行かなければいけません。
今回はフリーランス初心者でも分かりやすい、確定申告のやり方をご紹介します。

フリーランスの確定申告

フリーランスとは

そもそもフリーランスとは、どんな人たちのことを指すのでしょう。
「個人事業主とちがうの?」とよく聞かれますが、働き方の違いがあります。
フリーランスは「特定の企業や団体に所属しない働き方」と言えます。

いくらから確定申告する?

給与所得があり、その他に副業としての収入がある場合は20万円を超えたら、なんて話は聞いたことがあるかもしれません。
が、フリーランスの場合はどうでしょう?
結論を先にお伝えすると、

  • 所得の種類
  • 経費の合計額
  • 所得控除の種類

によって一概に「いくらから」とは言えません。
ですので、金額が多い少ないに関わらず、フリーランスでも収入があればきちんと確定申告をしましょう。
金額が少ないうちにやっておけば、おおかたやり方も分かってくるでしょうし、やらないことでのデメリットはあっても、やったことによるデメリットは無いからです。

目安としては
①その年の収入から経費にかかった金額を引いて「所得」を求めます。
②所得の金額から所得控除(その人によって額は違います)を引きます。
③2の金額を所得税の速算表に当てはめて、「所得税額」を計算します。
④3の金額から税額控除を引きます。
⑤4の金額が1円以上になれば、確定申告が必要となります。

白色申告と青色申告の違い

確定申告をするにあたり、「白色申告」と「青色申告」という言葉を聞いたことがあるでしょう。

白色申告

38万円の控除
青色申告よりも提出書類が少なくて済む

青色申告

10万円控除or65万円控除(e-tax申請のみ)から選べる。
赤字の場合は3年間繰越ができる
他にもメリット大

こう見ると、青色申告のほうが税制の面で優遇されています。
ただ、注意点として青色申告をするには「開業届」を出してる必要があります。

さらに、青色申告を受ける場合は開業した年の期限内(事業開始から2ヶ月以内)に「青色申告申告承認申請書」を提出する必要があるのです。
※途中で青色に変更したい場合は、その年の1月1日から3月15日まで。

フリーランスであれば開業届を出さずに働いている方も沢山いらっしゃいますが、様々な面から考えて「開業届」を出すことをおすすめします。
フリーランスで開業届を出していないと「白色申告」一択ですが、開業届があれば、白色でも青色でも選べるからです。
それに、継続的な収入が見込まれる方は、開業届を出す義務があるのです。

また、仕事用の銀行口座やクレジットカードを作りたい場合や、保育園の申請などには「開業届」の控えが必要だからです。
国税庁公式HP(個人事業の開業届出・廃業届出等手続)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/04.htm

確定申告のやり方

確定申告のやり方を決める

①白色申告か青色申告かを決める
まずはご自身がどちらの方法で申告するか決めます。
「開業届」をだしていない場合は、出した時点でどちらでも選べます。
が、もうすでに「開業届」と出している人、もしくは「開業届」出すつもりの無い方は、今年分の申告は「白色申告」となります。

②確定申告書類の提出方法を決める

  • インターネット(e-Tax)
  • 郵送
  • 税務署で作成

インターネットは楽ですが、そのぶん初心者にはハードルが高かったり。
税務署は教えてもらいながら出来ますが、時間が限られとても混雑しています。
自分に合った方法を選んで下さい。

確定申告に必要な書類

確定申告に必要な書類は、大きく分けて3種類あります。

  • 収支内訳書(※白色申告)
  • 所得税青色申告決算書(※青色申告)
  • 確定申告書B
  • 控除証明書

締め切り間近になって慌てないよう、日々の経費管理や内訳書・決算書の入力作業が大切となってきます。
また、控除証明書は保険料控除や医療控除、ふるさと納税の証明書など、人によって様々です。
スムーズに書類作成が出来るように、証明書類が届いたらまとめて保管しておきましょう。

確定申告の流れ

①まずは必要な書類を用意します。

②決算書と確定申告書を作成します。

③2月16日~3月15日までの間に管轄の税務署に書類一式を提出します。

④納税がある場合は、期限までに所得税を納付します。

確定申告の期日を過ぎてしまったら?

確定申告の期日を過ぎてしまっても、「期限後申告」として申告することは可能です。
しかし、その場合は「無申告課税」や「延滞税」が課される場合があります。
さらに青色申告者は、承認が取り消される可能性もあります。

無申告課税

期限内に申告をしなかったことによるペナルティで、本来納めるべき税金に課税されます。
課税のパーセンテージは、申告のタイミングによって変わります。

  • 自主的に期限後申告した場合・・・5%
  • 税務署の通知を受けてから自主的に申告した場合・・・50万までは10%・50万を超える部分は15%
  • 税務署から指摘を受けたあとで申告した場合・・・50万までは15%・50万を超える部分は20%
延滞税

遅延税は申告が遅れたことによるペナルティで、遅れた日数分だけ課税されます。
独自の計算方法がありますので、国税庁【延滞税の計算方法】をご確認ください。
最高税率は年利14.6%となってしまうので注意しましょう。

なお、還付申告に関しては、5年間さかのぼって申告することができます。

どうしても困ったときは

初めての申告で何から手を付けてよいか分からない場合、最初に相談したいのが最寄りの税務署です。
面談で相談を受け付けているほか、電話での申告相談も可能です。
現在は電話で予約をしてから訪問するのが一般的となっています。
相談会場につきましては、税務署の中で行っている場合と、税務署外に相談会場を設けている署もあります。

次に商工会議所でも確定申告の相談が可能な場合があります。
定期的に無料セミナーを開催している商工会もありますので、まだ時間がある方はセミナーに参加してみるのも良いかもしれません。
これから事業を拡大していきたいと考えているフリーランスのかたは、商工会との繋がりも大切です。

青色申告をしたいけど、収支項目が煩雑で個人では手に負えない場合は、税理士さんに頼んでしまうのも1つの手です。
もちろん有料ですが、ご自身の時間を確保できるという意味では、その分の時間を生産的に使えるでしょう。

そこまで金額をかけたくない人は、弥生会計やfreeeなどの会計ソフトの導入がおすすめです。
項目に沿って金額を入力するだけで「確定申告書」が作れてしまうので非常に便利です。
プランによっては電話サポートなどが付いており、実際に操作しながら分からない部分を聞くことができます。

まとめ

フリーランスが確定申告をする際の注意点・やり方の流れをまとめました。
期日までに提出し、余計なペナルティを受けないようにしたいものです。
確定申告をする予定の方は、早い段階から事前準備をしていきましょう。

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